UAV画像を用いたSSDによる環境保全型農業の雑草検出に関する基礎的研究
環境保全型農業で水稲の生産性と,ため池から圃場に至る水や地力等の環境条件との関係を窒素固定量などで定量的に評価する場合,圃場内の水稲と雑草は,それぞれ窒素を固定するため,水稲と雑草を分けて評価が必要になる。本研究では,UAVによる空撮の可視画像とCNNモデルの一種であるSSDを用いて,有機稲作圃場に生育する雑草の検出を試みた。検出対象はイネと主な雑草であるイボクサとコナギとした。検出時の類似の確信度を50%以上とした場合,イネ,イボクサ,コナギの再現率は,それぞれ54.8, 7.1, 28.6%,適合率はそれぞれ77.3, 50.0, 28.6%,F値はそれぞれ0.642, 0.125, 0....
Saved in:
Published in | 環境科学会誌 Vol. 37; no. 3; pp. 92 - 99 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 環境科学会
31.05.2024
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0915-0048 1884-5029 |
DOI | 10.11353/sesj.37.92 |
Cover
Summary: | 環境保全型農業で水稲の生産性と,ため池から圃場に至る水や地力等の環境条件との関係を窒素固定量などで定量的に評価する場合,圃場内の水稲と雑草は,それぞれ窒素を固定するため,水稲と雑草を分けて評価が必要になる。本研究では,UAVによる空撮の可視画像とCNNモデルの一種であるSSDを用いて,有機稲作圃場に生育する雑草の検出を試みた。検出対象はイネと主な雑草であるイボクサとコナギとした。検出時の類似の確信度を50%以上とした場合,イネ,イボクサ,コナギの再現率は,それぞれ54.8, 7.1, 28.6%,適合率はそれぞれ77.3, 50.0, 28.6%,F値はそれぞれ0.642, 0.125, 0.286であった。イネの検出精度が最も高く,次いで,コナギ,イボクサの順であった。これらの結果により,イネの検出が可能であると考えられる。これは,イネと雑草との判別ができる可能性を示した。 |
---|---|
ISSN: | 0915-0048 1884-5029 |
DOI: | 10.11353/sesj.37.92 |