下水汚泥乾燥プロセスにおけるエネルギー回収量と CO2 削減量のケーススタディー

本研究では,汚泥のエネルギー化プロセスである消化,炭化,乾燥,堆肥化乾燥に加え,消化と乾燥を組み合わせたリサイクルプロセスにおけるエネルギー回収量および CO2 削減量についてケーススタディーを行なった。また,汚泥乾燥工程における乾燥効率がエネルギー回収量,CO2 削減量に与える影響についても同様の評価を行なった。その結果,エネルギー回収および CO2 削減量の観点からは,消化によるエネルギーリサイクルが最も優れていた。ただし,乾燥プロセスにおいても乾燥効率を 80 % 超まで向上すれば,消化プロセスと同等のエネルギー回収量が見込め,また CO2 削減量については消化プロセスを大幅に上回る効果...

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Published in廃棄物資源循環学会論文誌 Vol. 33; pp. 242 - 253
Main Authors 小林, 信介, 板谷, 義紀, 須網, 暁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 2022
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ISSN1883-5856
1883-5899
DOI10.3985/jjsmcwm.33.242

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Summary:本研究では,汚泥のエネルギー化プロセスである消化,炭化,乾燥,堆肥化乾燥に加え,消化と乾燥を組み合わせたリサイクルプロセスにおけるエネルギー回収量および CO2 削減量についてケーススタディーを行なった。また,汚泥乾燥工程における乾燥効率がエネルギー回収量,CO2 削減量に与える影響についても同様の評価を行なった。その結果,エネルギー回収および CO2 削減量の観点からは,消化によるエネルギーリサイクルが最も優れていた。ただし,乾燥プロセスにおいても乾燥効率を 80 % 超まで向上すれば,消化プロセスと同等のエネルギー回収量が見込め,また CO2 削減量については消化プロセスを大幅に上回る効果のあることがわかった。堆肥化乾燥によるリサイクルは,現時点において燃料としての利用に大きな課題はあるものの,エネルギー回収,CO2 削減の両面で非常に優れていた。
ISSN:1883-5856
1883-5899
DOI:10.3985/jjsmcwm.33.242