5.大腸癌の分子標的治療

最近の消化管領域における癌薬物療法の進歩はめざましい.特に近年の分子生物学の進歩により,がん細胞に特異的な分子を標的にした治療薬,いわゆる分子標的治療薬も欧米では日常的に使用されるようになった.しかし残念ながら国内では消化器癌に対して承認された分子標的治療薬は存在しない.BevacizumabとCetuximabは2004年に米国のFDA(米国食品医薬品局)に認可された薬剤で,これまでに多くの臨床試験でその有効性が証明されている.これらは,将来の消化器がん治療の主役の一つになると考えられる....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 96; no. 2; pp. 289 - 294
Main Authors 江頭, 明典, 徳永, えり子, 前原, 喜彦, 本坊, 拓也, 定永, 倫明, 太田, 光彦, 森田, 勝, 掛地, 吉弘, 沖, 英次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2007
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.96.289

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Summary:最近の消化管領域における癌薬物療法の進歩はめざましい.特に近年の分子生物学の進歩により,がん細胞に特異的な分子を標的にした治療薬,いわゆる分子標的治療薬も欧米では日常的に使用されるようになった.しかし残念ながら国内では消化器癌に対して承認された分子標的治療薬は存在しない.BevacizumabとCetuximabは2004年に米国のFDA(米国食品医薬品局)に認可された薬剤で,これまでに多くの臨床試験でその有効性が証明されている.これらは,将来の消化器がん治療の主役の一つになると考えられる.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.96.289