犬用歩数計の開発

ペット犬用の歩数計を開発・商品化した.犬は人間と比べ,様々な犬種があり個々の体格差が大きい.さらに四脚動物固有の多様な歩き方をする.そのため歩行によって生じる振動の周期や振幅,形状は多様なパターンがある.振動から歩数を数える歩数計アルゴリズムはこれらのパターンに対応できなくてはならない.また民生品として設定の容易さや駆動時間,コストも重要である.犬の体格を細かく設定することや,負荷の大きなアルゴリズムは採用できない.本稿はおよそ50頭の犬の歩行を測定し,そこからロバストで負荷の小さな四脚動物用歩数計測アルゴリズムについて述べるものである.コンピュータが得意とするメモリー操作と整数演算を主体とす...

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Published in映像情報メディア学会誌 Vol. 69; no. 5; pp. J207 - J212
Main Authors 伊東, 利雄, 永嶋, 史朗, 千田, 陽介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 映像情報メディア学会 2015
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ISSN1342-6907
1881-6908
DOI10.3169/itej.69.J207

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Summary:ペット犬用の歩数計を開発・商品化した.犬は人間と比べ,様々な犬種があり個々の体格差が大きい.さらに四脚動物固有の多様な歩き方をする.そのため歩行によって生じる振動の周期や振幅,形状は多様なパターンがある.振動から歩数を数える歩数計アルゴリズムはこれらのパターンに対応できなくてはならない.また民生品として設定の容易さや駆動時間,コストも重要である.犬の体格を細かく設定することや,負荷の大きなアルゴリズムは採用できない.本稿はおよそ50頭の犬の歩行を測定し,そこからロバストで負荷の小さな四脚動物用歩数計測アルゴリズムについて述べるものである.コンピュータが得意とするメモリー操作と整数演算を主体とするアルゴリズムによって,およそ2.3 kbyteのコードサイズ,ボタン電池で4ヶ月駆動できる演算量,±8%以下の計測精度を両立した.
ISSN:1342-6907
1881-6908
DOI:10.3169/itej.69.J207