雲南省広南県における廃棄物処理の現状と課題解決に向けた分別処理導入シミュレーション分析

雲南省広南県で都市部および都市郊外から排出される廃棄物を対象とし,現行の混合収集・埋め立てを行う処理方式と,廃棄物の一部を低温炭化ないし堆肥化する新規処理方式について,3 つのシナリオで処理費用,CO2 排出量,埋立場の寿命の比較を行なった。都市廃棄物を収集後に分別して新規処理を実施し,郊外廃棄物は現行処理と同じく直接埋立処分した場合,経費は増加するが埋立場寿命は延長されると見積もられた。都市部廃棄物のみ家庭で分別し,新型電動車で収集運搬した後,新規処理を行い,郊外廃棄物は現行処理と同じく直接埋立処分した場合,処理費用は削減され,埋立場寿命は延長可能だと見積もられた。一方,都市廃棄物と郊外廃棄...

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Published in廃棄物資源循環学会論文誌 Vol. 32; pp. 72 - 85
Main Authors 呉, 書文, 佐藤, 佑樹, 松本, 亨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 2021
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ISSN1883-5856
1883-5899
DOI10.3985/jjsmcwm.32.72

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Summary:雲南省広南県で都市部および都市郊外から排出される廃棄物を対象とし,現行の混合収集・埋め立てを行う処理方式と,廃棄物の一部を低温炭化ないし堆肥化する新規処理方式について,3 つのシナリオで処理費用,CO2 排出量,埋立場の寿命の比較を行なった。都市廃棄物を収集後に分別して新規処理を実施し,郊外廃棄物は現行処理と同じく直接埋立処分した場合,経費は増加するが埋立場寿命は延長されると見積もられた。都市部廃棄物のみ家庭で分別し,新型電動車で収集運搬した後,新規処理を行い,郊外廃棄物は現行処理と同じく直接埋立処分した場合,処理費用は削減され,埋立場寿命は延長可能だと見積もられた。一方,都市廃棄物と郊外廃棄物を家庭で分別し,新型電動車で収集運搬した後,新規処理の対象とした場合,経費は微増し,埋立場寿命は大きく延長されると見積もられた。また,埋立処理される有機物が削減され,最終的な CO2 排出量は減少することがわかった。
ISSN:1883-5856
1883-5899
DOI:10.3985/jjsmcwm.32.72