X.肝硬変に対する次世代治療法:薬剤・再生療法の開発・治験状況

肝硬変は慢性肝疾患における終末病態である.近年,肝硬変の成因はウイルス性から脂肪性肝疾患へと急速に変化し,特にNASH(non-alcoholic steatohepatitis)肝線維症,肝硬変を対象とした新規治療が開発されている.肝線維化には肝星細胞(hepatic stellate cells:HSC)が関与しており,HSCの活性化,制御機構を標的として開発され,第II相や第III相まで進捗している有望な薬剤も認めている.肝再生医療も本邦を中心に着実に研究が進んでおり,今後の新規薬剤,再生医療の開発に期待される....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 111; no. 1; pp. 74 - 81
Main Authors 中井, 正人, 小川, 浩司, 坂本, 直哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.01.2022
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.111.74

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Summary:肝硬変は慢性肝疾患における終末病態である.近年,肝硬変の成因はウイルス性から脂肪性肝疾患へと急速に変化し,特にNASH(non-alcoholic steatohepatitis)肝線維症,肝硬変を対象とした新規治療が開発されている.肝線維化には肝星細胞(hepatic stellate cells:HSC)が関与しており,HSCの活性化,制御機構を標的として開発され,第II相や第III相まで進捗している有望な薬剤も認めている.肝再生医療も本邦を中心に着実に研究が進んでおり,今後の新規薬剤,再生医療の開発に期待される.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.111.74