音振動連成状態にある円筒内部音場の可視化
本研究では両端に端板を有する円筒構造を取り上げ,一方の端板に加振力を付加したとき端板振動と円筒内部の音場間に生じる音振動連成現象を,理論と実験の両面から検討している.内部音場の形成には複数の音響モードが関与することもあり,そのような音場との連成現象は複雑な挙動を呈することになるので,内部音場における音圧レベル分布の理論的な検討は有用な手段である.その結果,音振動連成現象を促進させる円筒の長さや半径及び端板の厚み等の寸法条件が明らかになり,これらの理論的な検討は寸法変化を伴う実験により裏付けられている.さらに連成現象が促進されるか否かは音圧レベルの急激な増加だけでなく,上記の分布特性からも判断が...
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Published in | 可視化情報学会論文集 Vol. 34; no. 10; pp. 35 - 41 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 可視化情報学会
2014
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ISSN | 1346-5260 |
DOI | 10.3154/tvsj.34.35 |
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Summary: | 本研究では両端に端板を有する円筒構造を取り上げ,一方の端板に加振力を付加したとき端板振動と円筒内部の音場間に生じる音振動連成現象を,理論と実験の両面から検討している.内部音場の形成には複数の音響モードが関与することもあり,そのような音場との連成現象は複雑な挙動を呈することになるので,内部音場における音圧レベル分布の理論的な検討は有用な手段である.その結果,音振動連成現象を促進させる円筒の長さや半径及び端板の厚み等の寸法条件が明らかになり,これらの理論的な検討は寸法変化を伴う実験により裏付けられている.さらに連成現象が促進されるか否かは音圧レベルの急激な増加だけでなく,上記の分布特性からも判断が可能になっている.特に連成現象の促進は,端板振動モードと連成する音響モードが,筒長方向の中心軸に対する対称性に強く依存することになる. |
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ISSN: | 1346-5260 |
DOI: | 10.3154/tvsj.34.35 |