ネパールにおけるHBs抗原,HBs抗体の検出と,そのSubtypeについて
ネパールのKathmandu, Pokhara, Beni, Babychour, Darapani, Khivang, Muriの住民およびSherpaを対象としてHBs-抗原,抗体の検査を行った.HBs抗原保有者はRIA法で185名中13名(7.02%),IAHA法で185名中12名(7.0%)であった.又HBs抗体保有者はRIA法で46.4%, PHA法で47.6%であり住民の58.3%がHBウイルスに接触感染している. ネパール人のHB抗原保有者は20歳代にそのピークを有し,抗体保有者は40, 50歳代に高率にみられた.肝機能異常者の抗原保有率は11.7%で,健常者の8%に比較して高値...
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| Published in | 肝臓 Vol. 17; no. 7; pp. 510 - 516 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本肝臓学会
01.07.1976
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0451-4203 1881-3593 |
| DOI | 10.2957/kanzo.17.510 |
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| Summary: | ネパールのKathmandu, Pokhara, Beni, Babychour, Darapani, Khivang, Muriの住民およびSherpaを対象としてHBs-抗原,抗体の検査を行った.HBs抗原保有者はRIA法で185名中13名(7.02%),IAHA法で185名中12名(7.0%)であった.又HBs抗体保有者はRIA法で46.4%, PHA法で47.6%であり住民の58.3%がHBウイルスに接触感染している. ネパール人のHB抗原保有者は20歳代にそのピークを有し,抗体保有者は40, 50歳代に高率にみられた.肝機能異常者の抗原保有率は11.7%で,健常者の8%に比較して高値を示した.又HBs抗原保有者における肝機能異常者の陽性率は25%であり,HBs抗体保有者のそれ26.9%,HBs抗原,抗体とも陰性を示す者のそれ23.9%と比較して有意差はみられなかった. HBs抗原のsubtypeを検索しえた範囲ではSherpa族の3名,Tibet族の3名,Chetri族の1名,Gurung族の1名はadwを示し,Newar族の1名ではadrであった.そしてaywを示す例は認められなかった. |
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| ISSN: | 0451-4203 1881-3593 |
| DOI: | 10.2957/kanzo.17.510 |