ナフタレン系エポキシ樹脂硬化物の物性に及ぼす吸湿および加熱の影響

アラルキル構造を有するナフトールおよびナフタレンジオール系エポキシ樹脂および硬化剤より得られる硬化物の熱的および力学的物性に及ぼす吸湿および高温加熱 (250℃) の影響を調べた。疎水性に優れるナフトール系エポキシ樹脂より得られる硬化物はその低吸水性に対応して, 吸湿に伴うガラス転移点および曲げ強度の低下が小さくなることがわかった。さらに, ナフタレン系樹脂より得られる硬化物は, 高温加熱に伴うガラス転移点, 曲げ強度の劣化がベンゼン骨格よりなる樹脂硬化物に比べて小さくなることが示された。これらの結果は, ナフタレン系樹脂の高い芳香族性に依存するものと考えられた。...

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Published inJapan Thermosetting Plastic Industry Association Vol. 15; no. 3; pp. 136 - 142
Main Authors 中原, 和彦, 梶, 正史, 大神, 浩一郎, 荒牧, 隆範
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 合成樹脂工業協会 1994
Japan Thermosetting Plastics Industry Association
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ISSN0388-4384
2186-5361
DOI10.11364/networkpolymer1980.15.136

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Summary:アラルキル構造を有するナフトールおよびナフタレンジオール系エポキシ樹脂および硬化剤より得られる硬化物の熱的および力学的物性に及ぼす吸湿および高温加熱 (250℃) の影響を調べた。疎水性に優れるナフトール系エポキシ樹脂より得られる硬化物はその低吸水性に対応して, 吸湿に伴うガラス転移点および曲げ強度の低下が小さくなることがわかった。さらに, ナフタレン系樹脂より得られる硬化物は, 高温加熱に伴うガラス転移点, 曲げ強度の劣化がベンゼン骨格よりなる樹脂硬化物に比べて小さくなることが示された。これらの結果は, ナフタレン系樹脂の高い芳香族性に依存するものと考えられた。
ISSN:0388-4384
2186-5361
DOI:10.11364/networkpolymer1980.15.136