TEE,非小児専門施設での管理

当院は年間150例程度の小児心臓手術症例数があり,国立大学病院では有数の手術実施施設となっているが,小児心臓手術を行う手術枠には限りがある.また,病院規模と比較して,ICUのベッド数が非常に少ない.苦労しながらも工夫して一歩ずつ前進している.麻酔管理では,鎖骨上アプローチによるCVC留置を含む超音波ガイド下血管穿刺,胸横筋膜面ブロックなど,さまざまな特色がある.伝統的に経食道心エコー(TEE)を積極的に使用して術中管理を行っている.体重2kg程度から適応を慎重に決めている.標準的な評価に加え,肺静脈血流評価を行い,肺動脈絞扼サイズの決定,体肺動脈短絡術,Fontan型手術の吻合異常の検出に利用...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 43; no. 2; pp. 170 - 176
Main Author 今井, 英一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.03.2023
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.43.170

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Summary:当院は年間150例程度の小児心臓手術症例数があり,国立大学病院では有数の手術実施施設となっているが,小児心臓手術を行う手術枠には限りがある.また,病院規模と比較して,ICUのベッド数が非常に少ない.苦労しながらも工夫して一歩ずつ前進している.麻酔管理では,鎖骨上アプローチによるCVC留置を含む超音波ガイド下血管穿刺,胸横筋膜面ブロックなど,さまざまな特色がある.伝統的に経食道心エコー(TEE)を積極的に使用して術中管理を行っている.体重2kg程度から適応を慎重に決めている.標準的な評価に加え,肺静脈血流評価を行い,肺動脈絞扼サイズの決定,体肺動脈短絡術,Fontan型手術の吻合異常の検出に利用している.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.43.170