2011年東北地方太平洋沖地震における岩手県沿岸中南部の河川堤防の津波による被害の特徴

2011年東北地方太平洋沖地震では地震動および津波により多くの河川堤防が被災した。本報では,津波による河川堤防被害を軽減するための基礎資料を得ることを目的として,津波被害が顕著であった岩手県中南部の河川堤防の被害状況について報告する。具体的には,岩手県沿岸部の河川を対象として,津波による河川堤防の侵食や破堤の状況を河口部から津波遡上地点までの範囲で調査し,その位置や堤体形状,堤体土質,被災状況についてまとめた。また,道路橋や鉄道橋の取り付け盛土の被災状況も併せて調査した。その結果,表面工のある一般部の河川堤防では被害が小さいこと,橋台や水門などの構造物上流部の河川堤防では表面工があっても侵食さ...

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Published in地盤工学ジャーナル Vol. 7; no. 1; pp. 253 - 264
Main Authors 渦岡, 良介, 上野, 勝利, 石原, 行博, 原, 忠, 岡村, 未対
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 地盤工学会 2012
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ISSN1880-6341
DOI10.3208/jgs.7.253

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Summary:2011年東北地方太平洋沖地震では地震動および津波により多くの河川堤防が被災した。本報では,津波による河川堤防被害を軽減するための基礎資料を得ることを目的として,津波被害が顕著であった岩手県中南部の河川堤防の被害状況について報告する。具体的には,岩手県沿岸部の河川を対象として,津波による河川堤防の侵食や破堤の状況を河口部から津波遡上地点までの範囲で調査し,その位置や堤体形状,堤体土質,被災状況についてまとめた。また,道路橋や鉄道橋の取り付け盛土の被災状況も併せて調査した。その結果,表面工のある一般部の河川堤防では被害が小さいこと,橋台や水門などの構造物上流部の河川堤防では表面工があっても侵食される箇所があること,などがわかった。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.7.253