床版たわみ計測による塩害劣化したRC床版の耐荷力評価に関する研究

劣化したRC床版の増加に伴い,今後効率よく維持管理を行っていくためには,各床版の剛性や耐荷力等を定量的に把握し,優先度の高いものから措置を行う必要がある.そこで本研究では,北陸地方の凍結防止剤によって塩害劣化したRC床版を対象に,車両走行試験による床版のたわみ計測と一般車を対象とした走行荷重計測を行い,現状の床版の剛性と耐荷力の評価を試みた.車両走行試験で得られた床版たわみの実験値と様々な劣化パターンを模擬した解析値を比較した結果,対象床版の剛性は設計値に比べて低下していることが確認された.また,有限要素解析で算出した床版の耐荷力は,走行荷重計測により推定した一般車の最大荷重を上回っていたもの...

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Published inインフラメンテナンス実践研究論文集 Vol. 1; no. 1; pp. 144 - 152
Main Authors 青山, 敏幸, 橋本, 啓汰, 鳥居, 和之, Minh, Ngo Le Hoang, 河尻, 留奈, 深田, 宰史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2022
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ISSN2436-777X
DOI10.11532/jsceim.1.1_144

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Summary:劣化したRC床版の増加に伴い,今後効率よく維持管理を行っていくためには,各床版の剛性や耐荷力等を定量的に把握し,優先度の高いものから措置を行う必要がある.そこで本研究では,北陸地方の凍結防止剤によって塩害劣化したRC床版を対象に,車両走行試験による床版のたわみ計測と一般車を対象とした走行荷重計測を行い,現状の床版の剛性と耐荷力の評価を試みた.車両走行試験で得られた床版たわみの実験値と様々な劣化パターンを模擬した解析値を比較した結果,対象床版の剛性は設計値に比べて低下していることが確認された.また,有限要素解析で算出した床版の耐荷力は,走行荷重計測により推定した一般車の最大荷重を上回っていたものの,健全時と比較すると大きく低下していることが推察された.
ISSN:2436-777X
DOI:10.11532/jsceim.1.1_144