レーダ雨量を説明変数とした回帰分析による雨量観測所周辺の樹木伐採効果の検証
近年の自然災害の多発や,気候変動への的確な対応の必要性などから,降水量などの水文観測データの品質確保の重要性は一層高まっている.降水量データの品質確保を図る上では,観測所周辺の環境整備,特に支障となる樹木の伐採は重要であるが,様々な事由で適切に実施できていないケースもある.それは,樹木伐採効果に関する定量的評価情報が,存在しないことも遠因と推測する.本論文では,雨量観測所周辺の樹木伐採の効果を定量的に把握するため,レーダ雨量を説明変数とした回帰分析を行った.そして,回帰係数の変化を近隣観測所と比較・分析し,伐採後に相対的に降水量が増加したことを明らかにした.さらに,説明変数にダミー変数と交互作...
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          | Published in | インフラメンテナンス実践研究論文集 Vol. 2; no. 1; pp. 239 - 245 | 
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| Main Authors | , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益社団法人 土木学会
    
        2023
     | 
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| ISSN | 2436-777X | 
| DOI | 10.11532/jsceim.2.1_239 | 
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| Summary: | 近年の自然災害の多発や,気候変動への的確な対応の必要性などから,降水量などの水文観測データの品質確保の重要性は一層高まっている.降水量データの品質確保を図る上では,観測所周辺の環境整備,特に支障となる樹木の伐採は重要であるが,様々な事由で適切に実施できていないケースもある.それは,樹木伐採効果に関する定量的評価情報が,存在しないことも遠因と推測する.本論文では,雨量観測所周辺の樹木伐採の効果を定量的に把握するため,レーダ雨量を説明変数とした回帰分析を行った.そして,回帰係数の変化を近隣観測所と比較・分析し,伐採後に相対的に降水量が増加したことを明らかにした.さらに,説明変数にダミー変数と交互作用項を加えて重回帰分析を行い,伐採前後の回帰係数の差が統計的に有意であることを示した. | 
|---|---|
| ISSN: | 2436-777X | 
| DOI: | 10.11532/jsceim.2.1_239 |