スマートフォンに内蔵された加速度センサの橋梁振動計測への適用性に関する基礎的検討

橋梁の振動計測による異常検知,状態監視,健全度評価等を目的とした研究は多く行われているが,実務において長期的・定期的に計測が為され,活用された事例は少ない.その原因の一つに振動計測のサイクルコストの高さがあると考えられる.本研究では実務で活用しやすい振動計測手法と為り得る,スマートフォンに内蔵されたMEMSの加速度センサの橋梁振動計測への適用性を確認した.その結果,スマートフォンの加速度センサのノイズレベルは,振動数領域で最大でも10mGal*sec程度であった.また,一般的な鋼上部構造で振動計測を試行した結果,適切な作用を与えることで,感度が良いとは言えないスマートフォンの加速度センサであっ...

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Bibliographic Details
Published inインフラメンテナンス実践研究論文集 Vol. 2; no. 1; pp. 126 - 135
Main Authors 大住, 道生, 小林, 巧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2023
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ISSN2436-777X
DOI10.11532/jsceim.2.1_126

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Summary:橋梁の振動計測による異常検知,状態監視,健全度評価等を目的とした研究は多く行われているが,実務において長期的・定期的に計測が為され,活用された事例は少ない.その原因の一つに振動計測のサイクルコストの高さがあると考えられる.本研究では実務で活用しやすい振動計測手法と為り得る,スマートフォンに内蔵されたMEMSの加速度センサの橋梁振動計測への適用性を確認した.その結果,スマートフォンの加速度センサのノイズレベルは,振動数領域で最大でも10mGal*sec程度であった.また,一般的な鋼上部構造で振動計測を試行した結果,適切な作用を与えることで,感度が良いとは言えないスマートフォンの加速度センサであっても,鋼上部構造の固有振動特性を計測できることを実験的に示した.
ISSN:2436-777X
DOI:10.11532/jsceim.2.1_126