感潮河川にかかる橋梁の下部構造に対する非破壊調査の適用について

本論文は,次世代の橋梁長寿命化修繕計画において特に注意を要する橋に位置付けている感潮河川にかかる旭橋に対して,測定原理の異なる複数の非破壊調査を用いて,鉄筋の腐食にともなうかぶりコンクリートのうき,鉄筋の腐食状況,コンクリートの塩化物イオン量の調査を実施し,維持管理での適用を検討した.この非破壊調査の結果を踏まえたはつり調査も実施し,目視にて鉄筋の腐食状況を確認し,非破壊調査に対する信頼性も検証した.施工の状況等により品質にばらつきが生じやすい実構造物を調査対象としたことで,非破壊調査の結果から維持管理に非破壊調査を活用することの優位性が改めて高いことが示され,高度化した予防保全型のメンテナン...

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Published inインフラメンテナンス実践研究論文集 Vol. 2; no. 1; pp. 48 - 58
Main Authors 影澤, 雅人, 津野, 和宏, 千々和, 伸浩, 岩波, 光保, 三輪, 空司, 後藤, 幹尚, 高鍋, 雅則, 岩野, 聡史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2023
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ISSN2436-777X
DOI10.11532/jsceim.2.1_48

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Summary:本論文は,次世代の橋梁長寿命化修繕計画において特に注意を要する橋に位置付けている感潮河川にかかる旭橋に対して,測定原理の異なる複数の非破壊調査を用いて,鉄筋の腐食にともなうかぶりコンクリートのうき,鉄筋の腐食状況,コンクリートの塩化物イオン量の調査を実施し,維持管理での適用を検討した.この非破壊調査の結果を踏まえたはつり調査も実施し,目視にて鉄筋の腐食状況を確認し,非破壊調査に対する信頼性も検証した.施工の状況等により品質にばらつきが生じやすい実構造物を調査対象としたことで,非破壊調査の結果から維持管理に非破壊調査を活用することの優位性が改めて高いことが示され,高度化した予防保全型のメンテナンスサイクルへと移行することが可能になる.なお今回の取り組みを踏まえ,維持管理に非破壊調査を適用する際の課題や今後の展開についても示した.
ISSN:2436-777X
DOI:10.11532/jsceim.2.1_48