土砂混合廃棄物の分別特性に及ぼす含水比と細粒分含有率の影響の評価

近年多発している巨大自然災害により,膨大な量の災害廃棄物が発生している。仮置場への搬入時や仮置き時にはできる限りの廃棄物と土砂の選別が徹底されるが,それらが渾然一体となった土砂混合廃棄物の発生は不可避であり,資材としての再資源化を実現するためには効率的な選別が求められる。本研究では,土砂分の特性や選別機械の特性が混合廃棄物の分離性・選別特性を決定しうる可能性に着目し,土砂分の含水比と細粒分含有率を変化させ,模擬的に作製した土砂混合廃棄物の選別特性を実機試験と室内試験により評価した。その結果,細粒分が多く含水比が高い条件では混合廃棄物の塊状化が顕著になり,選別効率が低下すること,混合廃棄物の選別...

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Published in地盤工学ジャーナル Vol. 17; no. 3; pp. 319 - 329
Main Authors 中川, 将吾, 勝見, 武, 清水, 祐也, 高井, 敦史, 塩入, 潤一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 地盤工学会 01.09.2022
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ISSN1880-6341
DOI10.3208/jgs.17.319

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Summary:近年多発している巨大自然災害により,膨大な量の災害廃棄物が発生している。仮置場への搬入時や仮置き時にはできる限りの廃棄物と土砂の選別が徹底されるが,それらが渾然一体となった土砂混合廃棄物の発生は不可避であり,資材としての再資源化を実現するためには効率的な選別が求められる。本研究では,土砂分の特性や選別機械の特性が混合廃棄物の分離性・選別特性を決定しうる可能性に着目し,土砂分の含水比と細粒分含有率を変化させ,模擬的に作製した土砂混合廃棄物の選別特性を実機試験と室内試験により評価した。その結果,細粒分が多く含水比が高い条件では混合廃棄物の塊状化が顕著になり,選別効率が低下すること,混合廃棄物の選別効率は土砂分の塑性限界付近で最も低くなること等を明らかにした。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.17.319