無症候性脳梗塞の診断におけるMR FLAIR法の有用性
無症候性脳梗塞の臨床的意義を検討する目的にて, 脳ドック受診者94名を対象に, MRI画像診断におけるMR Fluid Attenuated Inversion Recovery (FLAIR) 法を用いその有用性を解析した。無症候性脳梗塞の出現率は, T2強調画像では21名 (22%) に, FLAIR画像では31名 (33%) に確認された。病変部位別に検討すると, 脳脊髄液の信号を抑制するFLAIR法では, 特に, 灰白質や脳溝との判別が困難な大脳皮質下の病変の検出に優れていた。これら無症候性脳梗塞群では, 脳卒中危険因子である高血圧や高脂血症などの因子が統計学的有意差をもって多くみられ...
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          | Published in | 日本農村医学会雑誌 Vol. 45; no. 2; pp. 86 - 89 | 
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| Main Authors | , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本農村医学会
    
        30.07.1996
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0468-2513 1349-7421  | 
| DOI | 10.2185/jjrm.45.86 | 
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| Summary: | 無症候性脳梗塞の臨床的意義を検討する目的にて, 脳ドック受診者94名を対象に, MRI画像診断におけるMR Fluid Attenuated Inversion Recovery (FLAIR) 法を用いその有用性を解析した。無症候性脳梗塞の出現率は, T2強調画像では21名 (22%) に, FLAIR画像では31名 (33%) に確認された。病変部位別に検討すると, 脳脊髄液の信号を抑制するFLAIR法では, 特に, 灰白質や脳溝との判別が困難な大脳皮質下の病変の検出に優れていた。これら無症候性脳梗塞群では, 脳卒中危険因子である高血圧や高脂血症などの因子が統計学的有意差をもって多くみられた。FLAIR法は, 無症候性脳梗塞の診断に極めて有用と考えられた。 | 
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| ISSN: | 0468-2513 1349-7421  | 
| DOI: | 10.2185/jjrm.45.86 |