オレイン酸モノエタノールアミン局所注入療法が奏功した舌血管腫の1例

• Published in: 小児口腔外科 Vol. 10; no. 1; pp. 44 - 46
• Main Authors: 猪田, 博文, 山本, 学, 中田, 利明, 吉武, 一貞, 田中, 章夫
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本小児口腔外科学会 30.06.2000
• Subjects: ethanolamine oleare; hemangioma; sclerotherapy; オレイン酸モノエタノールアミン; 硬化療法; 血管腫
• ISSN: 0917-5261; 1884-6661
• DOI: 10.11265/poms1991.10.44

緒言 口腔領域における血管腫の治療は, 外科療法, 凍結療法, レーザー療法, 硬化療法など様々な方法1-3）が報告されている. 今回われわれは, オレイン酸モノエタノールアミンを用いた局所注入硬化療法を施行し, 良好な結果が得られた舌血管腫の1例を経験したので報告する. 症例 患者：生後6か月, 女児. 初診：1995年8月15日. 主訴：右側舌縁部腫瘤の精査. 既往歴および家族歴：特記事項なし. 現病歴：生後4か月頃, 母親が右側舌縁部の腫瘤に気付き, 某病院歯科を受診. 精査を目的に当科を紹介され来院した. 現症： 口腔外所見：特記事項なし. 口腔内所見：右側舌縁部に直径約15mm, 弾性硬, 暗赤色の腫瘤を認めた. 臨床診断：舌血管腫.