腎移植後レシピエントにおける動脈硬化進展因子

CKD患者はCKDの進行とともにCVDリスクが上昇するが、腎移植は透析患者のCVDリスクを軽減する最も有効な治療であるとされている。動脈硬化評価のモダリティとしては、CVDイベントに加えて、頚動脈IMT・冠動脈プラーク・石灰化スコアなどが挙げられる。腎移植度レシピエントにおけるCVDリスクに関するメタ解析は実施されていない。従来型リスク因子である男性・高齢・家族歴といった介入不可能因子に加えて、肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症・喫煙などの介入可能因子が挙げられるが、腎移植患者ではこれに加えて免疫抑制薬・微細炎症・CKD・蛋白尿・貧血・カルシウムリン代謝などの要因が挙げられている。特に免疫抑制薬に...

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Published inJapanese Journal of Transplantation Vol. 58; no. Supplement; p. s183_2
Main Author 祖父江, 理
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2023
The Japan Society for Transplantation
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.58.Supplement_s183_2

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Summary:CKD患者はCKDの進行とともにCVDリスクが上昇するが、腎移植は透析患者のCVDリスクを軽減する最も有効な治療であるとされている。動脈硬化評価のモダリティとしては、CVDイベントに加えて、頚動脈IMT・冠動脈プラーク・石灰化スコアなどが挙げられる。腎移植度レシピエントにおけるCVDリスクに関するメタ解析は実施されていない。従来型リスク因子である男性・高齢・家族歴といった介入不可能因子に加えて、肥満・高血圧・糖尿病・高脂血症・喫煙などの介入可能因子が挙げられるが、腎移植患者ではこれに加えて免疫抑制薬・微細炎症・CKD・蛋白尿・貧血・カルシウムリン代謝などの要因が挙げられている。特に免疫抑制薬による高脂血症・高血圧・高血糖・肥満への対処が不可欠である。
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.Supplement_s183_2