飽和地盤の浸透破壊問題のためのMPM-FDM連成解析
土構造物や自然地盤の高動水勾配下での水の流れによる浸透破壊は,深刻な地盤災害へと繋がり得る力学現象である。本研究では飽和地盤を対象として,その浸透破壊現象を解析するための数値解析手法を提案した。Material Point Method(MPM)で飽和多孔質体としての地盤の大変形を,Darcy-Brinkman 式を支配方程式とし,移流項に有理関数 CIP(Constrained Interpolation Profile)法を採用した有限差分法(Finite Difference Method:FDM)で水の非圧縮性流れと浸透流を解析し,両者の相互作用を考慮する連成手法を開発した。一次元の浸...
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Published in | 地盤工学ジャーナル Vol. 19; no. 1; pp. 57 - 68 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 地盤工学会
01.03.2024
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Subjects | |
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ISSN | 1880-6341 |
DOI | 10.3208/jgs.19.57 |
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Summary: | 土構造物や自然地盤の高動水勾配下での水の流れによる浸透破壊は,深刻な地盤災害へと繋がり得る力学現象である。本研究では飽和地盤を対象として,その浸透破壊現象を解析するための数値解析手法を提案した。Material Point Method(MPM)で飽和多孔質体としての地盤の大変形を,Darcy-Brinkman 式を支配方程式とし,移流項に有理関数 CIP(Constrained Interpolation Profile)法を採用した有限差分法(Finite Difference Method:FDM)で水の非圧縮性流れと浸透流を解析し,両者の相互作用を考慮する連成手法を開発した。一次元の浸透問題とボイリング問題を通じて,開発手法の妥当性を確認した上で,飽和地盤に根入れされた矢板の周りのボイリング解析を行い,浸透破壊現象への適用性を検討した。 |
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ISSN: | 1880-6341 |
DOI: | 10.3208/jgs.19.57 |