泌尿器科領域におけるT-3262の臨床的検討
新しく開発された経口用ピリドンカルボン酸系合成抗菌剤T-3262を泌尿器科領域感染症33例に対して使用し, その有用性を評価するため臨床的検討を加えた。 急性単純性膀胱炎6例, 複雑性尿路感染症25例, 急性尿道炎2例に対し本剤を1回75mg~150mg, 1日2~3回, 3~14日間投与し, 以下の結果を得た。 1)UTI薬効評価基準に合致した急性単純性膀胱炎5例および複雑性尿路感染症20例に対する本剤の総合有効率は, それぞれ100%, 90%であった。 2)主治医判定では, 急性単純性膀胱炎6例, 複雑性尿路感染症24例および急性尿道炎2例に対する本剤の有効率はそれぞれ100%, 75%...
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| Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 36; no. Supplement9-Clinical; pp. 1101 - 1112 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1988
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI | 10.11250/chemotherapy1953.36.Supplement9-Clinical_1101 |
Cover
| Summary: | 新しく開発された経口用ピリドンカルボン酸系合成抗菌剤T-3262を泌尿器科領域感染症33例に対して使用し, その有用性を評価するため臨床的検討を加えた。 急性単純性膀胱炎6例, 複雑性尿路感染症25例, 急性尿道炎2例に対し本剤を1回75mg~150mg, 1日2~3回, 3~14日間投与し, 以下の結果を得た。 1)UTI薬効評価基準に合致した急性単純性膀胱炎5例および複雑性尿路感染症20例に対する本剤の総合有効率は, それぞれ100%, 90%であった。 2)主治医判定では, 急性単純性膀胱炎6例, 複雑性尿路感染症24例および急性尿道炎2例に対する本剤の有効率はそれぞれ100%, 75%, 100%であった。 3)細菌学的効果は急性単純性膀胱炎では消失率100%, 複雑性尿路感染症では23株中22株が消失し, 菌消失率は96%であった。 4)副作用は2例に認められ, 悪心・下痢が発現した1例は服薬を中止することにより, 胃部不快感が発現した1例は服薬終了後にいずれも消失した。臨床検査値異常は実施した全例で認められなかった。 |
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| ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.36.Supplement9-Clinical_1101 |