当院における大腿骨転子部骨折治療の検討 PFN とγ-nail の比較
「はじめに」当院では, 当初大腿骨転子部骨折に対する手術方法として, エンダー釘, compression hip screwによる骨接合術を行ってきたが, より早期の離床を目的として1997年よりγ-nailを導入し, おおむね良好な成績を得ていた. しかし術後経過中に内反 回旋転位を来した成績不良例が散見されたため, 1999年よりproximal femoral nail(以下PFN)も並行して使用するようになった. 今回当院で施行した大腿骨転子部骨折手術において, 髄内釘とsliding lag screwを組み合わせた内固定材料であるγ-nailとPFNを用いた症例についてその手術成...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 4; pp. 809 - 813 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
2003
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.52.809 |
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| Summary: | 「はじめに」当院では, 当初大腿骨転子部骨折に対する手術方法として, エンダー釘, compression hip screwによる骨接合術を行ってきたが, より早期の離床を目的として1997年よりγ-nailを導入し, おおむね良好な成績を得ていた. しかし術後経過中に内反 回旋転位を来した成績不良例が散見されたため, 1999年よりproximal femoral nail(以下PFN)も並行して使用するようになった. 今回当院で施行した大腿骨転子部骨折手術において, 髄内釘とsliding lag screwを組み合わせた内固定材料であるγ-nailとPFNを用いた症例についてその手術成績を比較検討したので若干の文献的考察を交えて報告する. 対象 1999年1月から2002年6月までに当院で手術を施行した65歳以上の大腿骨転子部骨折症例133例のうち, 受傷機転が単なる転倒であり, 術後3ケ月以上経過観察可能であったγ-nail症例50例(以下γ-nail群), PFN症例50例(以下PFN群)を対象とした. 平均年齢は, γ-nail群83.2歳(66歳-97歳), PFN群84歳(66歳-94歳)であり, 性別, 罹患側, 痴呆, 片麻痺などの全身合併症において両群間に差を認めなかった. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.52.809 |