当科における頚椎椎弓形成術例の検討 手術成績と成績不良因子について
「はじめに」圧迫性頚髄症に対する手術療法は除圧術であり, 動的因子に対しては固定術が考慮される. 我々は責任高位が2椎間以内に限定されると前方法, 3椎間以上で後方法を選択してきた. 当科では後方法として頚椎椎弓形成術(棘突起縦割式脊柱管拡大術)を行ってきた. 同法は安定した長期成績の報告の一方で不良例や術後軸性疼痛の問題も散見される. 目的 本研究の目的は当科における手術成績と術後軸性疼痛につき検討し, その不良因子を明らかにすることである. 対象 1996年1月から2003年12月に行なわれた頚椎椎弓形成術54例のうち頚椎頚髄損傷, 脊髄腫瘍, 転移性腫瘍症例を除きfollow-up可能で...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 54; no. 2; pp. 216 - 219 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2005
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.54.216 |
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Summary: | 「はじめに」圧迫性頚髄症に対する手術療法は除圧術であり, 動的因子に対しては固定術が考慮される. 我々は責任高位が2椎間以内に限定されると前方法, 3椎間以上で後方法を選択してきた. 当科では後方法として頚椎椎弓形成術(棘突起縦割式脊柱管拡大術)を行ってきた. 同法は安定した長期成績の報告の一方で不良例や術後軸性疼痛の問題も散見される. 目的 本研究の目的は当科における手術成績と術後軸性疼痛につき検討し, その不良因子を明らかにすることである. 対象 1996年1月から2003年12月に行なわれた頚椎椎弓形成術54例のうち頚椎頚髄損傷, 脊髄腫瘍, 転移性腫瘍症例を除きfollow-up可能であった44例につき検討した. 男性29例, 女性15例, 手術時平均年齢は67.9歳(42-87)であった. 手術前の就労状態は, 無職が30例, 工場勤務が5例, 事務職が4例, 農業が3例, 調理師が1例, 主婦が1例であった. 疾患の内訳は頚椎性脊髄症(以下CSM)が32例で, 脊柱靱帯骨化症(ossifiction of spinal ligaments, 以下OS)12例は後縦靱帯骨化症(以下OPLL)10例(分節型4例, 連続型2例, 混合型3例, 限局型1例), 黄色靱帯骨化症(以下OLF)2例であった. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.54.216 |