悪性黒色腫の臨床統計

当科で経験した頭頸部悪性黒色腫11例につき臨床的検討を行った。頭頸部皮膚1例, 外耳道1例, 鼻腔7例, 上顎洞1例, 上咽頭1例であった。年齢は20歳から88歳までの平均67歳, 性別は男性4例, 女性7例であった。全身状態不良で治療不能が1例あり10例に対し治療を行った。治療法は1例を除き陽子線治療を中心に陽子線治療単独または手術, 化学療法が併用された。カプランマイヤー法での3年生存率は22.5%であった。原発病死が1例, 遠隔転移死が4例, 他因死が1例であった。全身状態不良で治療不能が1例あり診断後15ヵ月で原病死した。陽子線治療を用いた症例が中心であった一方, 症例が限られており今...

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Published in耳鼻咽喉科展望 Vol. 56; no. Supplement1; pp. s54 - s57
Main Authors 大原, 浩達, 原, 晃, 西村, 文吾, 田中, 秀峰, 田渕, 経司, 中山, 雅博, 大久保, 英樹, 芦澤, 圭, 星野, 朝文, 和田, 哲郎, 吉村, 知倫, 瀬成田, 雅光, 上前泊, 功, 中馬越, 真理子, 廣瀬, 由紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 05.03.2013
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ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo.56.s54

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Summary:当科で経験した頭頸部悪性黒色腫11例につき臨床的検討を行った。頭頸部皮膚1例, 外耳道1例, 鼻腔7例, 上顎洞1例, 上咽頭1例であった。年齢は20歳から88歳までの平均67歳, 性別は男性4例, 女性7例であった。全身状態不良で治療不能が1例あり10例に対し治療を行った。治療法は1例を除き陽子線治療を中心に陽子線治療単独または手術, 化学療法が併用された。カプランマイヤー法での3年生存率は22.5%であった。原発病死が1例, 遠隔転移死が4例, 他因死が1例であった。全身状態不良で治療不能が1例あり診断後15ヵ月で原病死した。陽子線治療を用いた症例が中心であった一方, 症例が限られており今後, 多施設での共同臨床研究などを通して陽子線治療を含め, 治療指針が確立されることが望まれる。
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo.56.s54