上咽頭悪性腫瘍の臨床統計
2001年1月から2010年12月の10年間に筑波大学附属病院で治療した上咽頭癌35例について検討した。32例がWHOによる3分類にあてはまり, その他の3例は腺様嚢胞癌2例, 小細胞癌1例であった。27例 (77%) が, TNM分類 (UICC第7版, 2009年) 上Stage IIIあるいはIVの進行癌に該当した。上咽頭癌に対する基本方針は, 放射線治療と化学療法 (白金製剤と5-FU®) の同時併用とし, この治療法で制御不可能な頸部リンパ節転移症例2例については, 治療の最後に頸部郭清を施行した。腫瘍消失後の再発は3例に認められ, 化学療法・手術・追加照射のうち可能なものを選択し再...
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| Published in | 耳鼻咽喉科展望 Vol. 56; no. Supplement1; pp. s80 - s85 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
耳鼻咽喉科展望会
05.03.2013
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0386-9687 1883-6429 |
| DOI | 10.11453/orltokyo.56.s80 |
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| Summary: | 2001年1月から2010年12月の10年間に筑波大学附属病院で治療した上咽頭癌35例について検討した。32例がWHOによる3分類にあてはまり, その他の3例は腺様嚢胞癌2例, 小細胞癌1例であった。27例 (77%) が, TNM分類 (UICC第7版, 2009年) 上Stage IIIあるいはIVの進行癌に該当した。上咽頭癌に対する基本方針は, 放射線治療と化学療法 (白金製剤と5-FU®) の同時併用とし, この治療法で制御不可能な頸部リンパ節転移症例2例については, 治療の最後に頸部郭清を施行した。腫瘍消失後の再発は3例に認められ, 化学療法・手術・追加照射のうち可能なものを選択し再入院のうえ救済治療を行った。全体の疾患特異的5年生存率は68.2%であった。 |
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| ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
| DOI: | 10.11453/orltokyo.56.s80 |