自己組織化マップを用いたタッチスクリーンによるリズム認証手法

現代社会において,暗証番号やパスワードの不正利用による被害が大きな社会問題となっている.被害の代表例として,銀行ATM操作時における背後からの覗き見による暗証番号の盗難が挙げられる.そこで,本研究では,背後からの覗き見対策として,タッチスクリーン押下時に取得可能な特徴を自己組織化マップにより学習・分類し,その類似度から本人の識別を行うリズム認証手法について提案する.リズム認証は,ボタンがないため,入力情報が読み取られにくいことが利点として挙げられる.また,銀行ATMと同様に,タブレットPCやスマートフォンもタッチスクリーン上で入力を行うため,本手法により,覗き見攻撃耐性ができると考える.本稿で...

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Published inバイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 Vol. 15; no. 1; pp. 31 - 39
Main Authors 斎藤, 恵一, 野口, 敦弘, 納富, 一宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published バイオメディカル・ファジィ・システム学会 2013
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ISSN1345-1537
2424-2578
DOI10.24466/jbfsa.15.1_31

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Summary:現代社会において,暗証番号やパスワードの不正利用による被害が大きな社会問題となっている.被害の代表例として,銀行ATM操作時における背後からの覗き見による暗証番号の盗難が挙げられる.そこで,本研究では,背後からの覗き見対策として,タッチスクリーン押下時に取得可能な特徴を自己組織化マップにより学習・分類し,その類似度から本人の識別を行うリズム認証手法について提案する.リズム認証は,ボタンがないため,入力情報が読み取られにくいことが利点として挙げられる.また,銀行ATMと同様に,タブレットPCやスマートフォンもタッチスクリーン上で入力を行うため,本手法により,覗き見攻撃耐性ができると考える.本稿では,リズム認証におけるタッチスクリーンデバイスを用いた本人認証手法の適用性について検証することを目的として,ピアノ経験者,本学情報学部または情報工学専攻の学生,その他の人に対して実験を行った.その結果,ピアノ経験者が最も高い99.2%の平均認証精度を得た.
ISSN:1345-1537
2424-2578
DOI:10.24466/jbfsa.15.1_31