道徳授業における子どもによる 意味の発見と思考の視点の明確化
本研究は、考え、議論することへの転換を目指す「特別の教科 道徳」の授業おいて、児童生徒の思考の質を高めるための効果的な指導方法は何かを検討し,提案することを目的としている。①まず,これまでの道徳授業の課題について検討を行い,道徳授業に求められるのは,児童生徒自らが道徳的価値についての意味の発見ができる学習となることであることを整理した。②次に,道徳授業における思考場面について検討し,話し合いを通して、様々な考えを集団で検討・吟味していく場面を作り出すことの重要性を見出した。③さらに,検討・吟味の場面において「どのように考える」かに着目し,河野の「こども哲学」における対話の感想の評価を手掛かりに...
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Published in | 道徳と教育 no. 336; p. 29 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本道徳教育学会
2018
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ISSN | 0288-7797 2435-1199 |
DOI | 10.34346/doutokutokyouiku.0.336_29 |
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Summary: | 本研究は、考え、議論することへの転換を目指す「特別の教科 道徳」の授業おいて、児童生徒の思考の質を高めるための効果的な指導方法は何かを検討し,提案することを目的としている。①まず,これまでの道徳授業の課題について検討を行い,道徳授業に求められるのは,児童生徒自らが道徳的価値についての意味の発見ができる学習となることであることを整理した。②次に,道徳授業における思考場面について検討し,話し合いを通して、様々な考えを集団で検討・吟味していく場面を作り出すことの重要性を見出した。③さらに,検討・吟味の場面において「どのように考える」かに着目し,河野の「こども哲学」における対話の感想の評価を手掛かりに,道徳授業における「思考の視点」を考案した。これらを踏まえ,授業において,中心場面での集団による検討・吟味のための場面を設定し,ワークシートに思考の視点を示した実践事例を紹介している。 |
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ISSN: | 0288-7797 2435-1199 |
DOI: | 10.34346/doutokutokyouiku.0.336_29 |