精密持続点滴中の硝酸イソソルビドあるいはニトログリセリン注射液の含量低下

ニトログリセンリン1,2)やシクロスポリン3)およびベンゾジアゼピン系薬物4, 5)など多くの医薬品が医療用容器や輸液セット中で含量低下を起こすことが報告されており, 注射液と医療用具との相互作用が問題となっている. 硝酸イソソルビル(ISDN)注射液やニトログリセリン(GTN)注射液は重症狭心症ゴ心筋梗塞, 急性心不全, 心臓外科手術時の術中術後の管理等に使用される薬剤6, 7)であり, 投与量の正確なコントロールが要求される. また, 最近ではうっ血症状の強い患者には摂取水分量を増加させたくないとの理由から, 精密自動点滴装置を用い, これらの注射液を原液で使用する場合が増えている. しか...

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Published in病院薬学 Vol. 22; no. 2; pp. 167 - 172
Main Authors 高松, 昭司, 望月, ちひろ, 寺松, 剛, 河野, 健治, 中島, 新一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療薬学会 10.04.1996
日本病院薬学会
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ISSN0389-9098
2185-9477
DOI10.5649/jjphcs1975.22.167

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Summary:ニトログリセンリン1,2)やシクロスポリン3)およびベンゾジアゼピン系薬物4, 5)など多くの医薬品が医療用容器や輸液セット中で含量低下を起こすことが報告されており, 注射液と医療用具との相互作用が問題となっている. 硝酸イソソルビル(ISDN)注射液やニトログリセリン(GTN)注射液は重症狭心症ゴ心筋梗塞, 急性心不全, 心臓外科手術時の術中術後の管理等に使用される薬剤6, 7)であり, 投与量の正確なコントロールが要求される. また, 最近ではうっ血症状の強い患者には摂取水分量を増加させたくないとの理由から, 精密自動点滴装置を用い, これらの注射液を原液で使用する場合が増えている. しかし, 精密持続点滴中の医薬品の含量低下に関する報告は見あたらない. そこで, 著者らはISDN注射液あるいはGTN注射液を精密自動点滴装置を用いて点滴した場合の医薬品の含量変化に関する的確な情報を得ることを目的として検討した.
ISSN:0389-9098
2185-9477
DOI:10.5649/jjphcs1975.22.167