算数・数学教育内容の再構築 : 全国学力・学習状況調査を活かすためには(<特集>学力政策と学校づくり)

全国学力・学習状況調査「算数・数学」 (2007年4月実施)は、この間、日本で実施されてきた学力調査の内容に加え、PISA等に見られる数学的リテラシーに関する内容が含まれるものであった。こうした変更は、学力テストの従来の枠組みを越えた取り組みとして一定の評価ができるものであるが、その一方で情報通信社会・国際社会を主体的に生きていくために必要となる能力は何であり、算数・数学教育で扱う内容はどうあるべきかということ自体の議論が欠落しているといえる。本稿では、今回の全国学力・学習状況調査を行為動詞の観点からその特徴を分析し、今後の算数・数学教育の再構築に向けては、内容と方法の両面の再検討が重要となる...

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Published in教育学研究 Vol. 75; no. 2; pp. 169 - 179
Main Author 黒田, 恭史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育学会 2008
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ISSN0387-3161
2187-5278
DOI10.11555/kyoiku.75.2_169

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Summary:全国学力・学習状況調査「算数・数学」 (2007年4月実施)は、この間、日本で実施されてきた学力調査の内容に加え、PISA等に見られる数学的リテラシーに関する内容が含まれるものであった。こうした変更は、学力テストの従来の枠組みを越えた取り組みとして一定の評価ができるものであるが、その一方で情報通信社会・国際社会を主体的に生きていくために必要となる能力は何であり、算数・数学教育で扱う内容はどうあるべきかということ自体の議論が欠落しているといえる。本稿では、今回の全国学力・学習状況調査を行為動詞の観点からその特徴を分析し、今後の算数・数学教育の再構築に向けては、内容と方法の両面の再検討が重要となることについて言及する。
ISSN:0387-3161
2187-5278
DOI:10.11555/kyoiku.75.2_169