市中病院におけるキノロン薬と非ステロイド性抗炎症薬の併用に関する実態調査

市中病院におけるキノロン薬 (経口) と非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)・解熱鎮痛薬 (AAA) 併用の実態調査を6ヶ月間にわたり実施した。キノロン薬は, 外来処方せん (112,424枚) の0.97%に処方されており, そのうち15.6%がNSAIDs・AAAと併用されていた。処方されたキノロン薬では, レボフロキサシンが81.7%を占めていた。キノロン薬と併用されたNSAIDs・AAAをみると, アセトアミノフェンおよびその配合剤とキノロン薬との併用が多く, 併用処方の60.6%であった。NSAIDsでは, チアプロフェン酸, ロキソプロフェンナトリウムなどが多く, 添付文書上併...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 56; no. 4; pp. 272 - 280
Main Authors 金田, 充博, 飯田, 奈美, 田嶋, 博樹, 五十嵐, 友美, 津田, 順子, 木津, 純子, 堀, 誠治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 25.08.2003
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.56.272

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Summary:市中病院におけるキノロン薬 (経口) と非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)・解熱鎮痛薬 (AAA) 併用の実態調査を6ヶ月間にわたり実施した。キノロン薬は, 外来処方せん (112,424枚) の0.97%に処方されており, そのうち15.6%がNSAIDs・AAAと併用されていた。処方されたキノロン薬では, レボフロキサシンが81.7%を占めていた。キノロン薬と併用されたNSAIDs・AAAをみると, アセトアミノフェンおよびその配合剤とキノロン薬との併用が多く, 併用処方の60.6%であった。NSAIDsでは, チアプロフェン酸, ロキソプロフェンナトリウムなどが多く, 添付文書上併用注意となっているもの (注意となっている系統のNSAIDs) が多かった (併用処方の37.3%)。一方, セフェム薬 (経口) では, その58.8%がNSAIDs・AAAと併用されていた。キノロン薬・NSAIDsの併用は実際に処方されており, 今後, これらの薬物における相互作用の個別化, 安全性の確立が必要と考えられた。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.56.272