放射性降下物に起因した果樹樹体内放射性核種の分布(第5報) ―ブドウ‘巨峰’における接ぎ穂から他器官への137Csの移行について

ブドウ旧器官に存在する放射性セシウムの他器官への移行について,汚染穂木を非汚染樹体に接ぎ木することで調査した。137Csのうち穂木中の約20%が新生器官に移行した。穂木の樹皮の濃度はほとんど変化しなかったが,材の濃度が低下した。旧枝から果実への移行の寄与は,既存の研究による土壌からの移行と比べると,極めて高いことを考察した。...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 62; no. 7; pp. 455 - 459
Main Authors 阿部, 和博, 田野井, 慶太朗, 高田, 大輔, 佐藤, 守, 安永, 円理子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 2013
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ISSN0033-8303
1884-4111
DOI10.3769/radioisotopes.62.455

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Summary:ブドウ旧器官に存在する放射性セシウムの他器官への移行について,汚染穂木を非汚染樹体に接ぎ木することで調査した。137Csのうち穂木中の約20%が新生器官に移行した。穂木の樹皮の濃度はほとんど変化しなかったが,材の濃度が低下した。旧枝から果実への移行の寄与は,既存の研究による土壌からの移行と比べると,極めて高いことを考察した。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.62.455