腎不全患者に対する体外循環 遠心ポンプによる拍動流灌流
【要旨】腎不全を伴う再弁置換症例に対し,尿量の維持には拍動流灌流が有効であると考え,遠心ポンプで拍動流灌流を行った。拍動流は遠心ポンプの自動充填機構を改良して行った。遠心ポンプを高速回転と低速回転に切り替えることにより拍動流を得るシステムである。高速回転で2,300rpm(0.3秒),低速回転0rpm(0.7秒)で行った。灌流圧は橈骨動脈圧測定で,最高血圧で88~110mmHg,最低血圧で63~83mmHg,脈圧は25mmHgであった。術中に利尿剤としてLasixを1.2g投与した。体外循環中に循環血液量の調整目的で限外濾過を行った。濾液量は3,900mlであった。体外循環中の尿量は1,500...
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| Published in | 体外循環技術 Vol. 27; no. 2; pp. 86 - 88 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
01.06.2000
日本体外循環技術研究会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0912-2664 1884-5452 |
| DOI | 10.7130/hokkaidoshakai.27.2_86 |
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| Summary: | 【要旨】腎不全を伴う再弁置換症例に対し,尿量の維持には拍動流灌流が有効であると考え,遠心ポンプで拍動流灌流を行った。拍動流は遠心ポンプの自動充填機構を改良して行った。遠心ポンプを高速回転と低速回転に切り替えることにより拍動流を得るシステムである。高速回転で2,300rpm(0.3秒),低速回転0rpm(0.7秒)で行った。灌流圧は橈骨動脈圧測定で,最高血圧で88~110mmHg,最低血圧で63~83mmHg,脈圧は25mmHgであった。術中に利尿剤としてLasixを1.2g投与した。体外循環中に循環血液量の調整目的で限外濾過を行った。濾液量は3,900mlであった。体外循環中の尿量は1,500mlであった。術後も尿量は維持され無事退院した。 |
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| ISSN: | 0912-2664 1884-5452 |
| DOI: | 10.7130/hokkaidoshakai.27.2_86 |