Web上での協同学習における携帯端末を用いた形成的評価システムの開発と検証

筆者らは, NakSunと呼んでいる知識マップ付きWeb掲示板システムを用いて, 協同学習に関する研究を行ってきた.その中では, 知識マップが効果的であることが示された.そして, これに形成的評価に基づくフィードバックを結び付けることで更に改善が行われた.このことは, 学習者の意欲の増進と議論の促進を意図している.具体的には, エキスパートが携帯電話を用いて学習者のノートを評価すると, その得点が知識マップのノードの大きさに反映されるようにした.実践として, 小学生がパソコンクラブの時間に2回, 中学生が数学科の時間に3回, 協同学習を行った.結果的に, 形成的評価後は, 小学校で, 1ノート...

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 28; no. 4; pp. 333 - 342
Main Authors 赤堀, 侃司, 北澤, 武, 永井, 正洋, 加藤, 浩, 越川, 浩明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育工学会 2005
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ISSN1349-8290
2189-6453
DOI10.15077/jjet.KJ00003730637

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Summary:筆者らは, NakSunと呼んでいる知識マップ付きWeb掲示板システムを用いて, 協同学習に関する研究を行ってきた.その中では, 知識マップが効果的であることが示された.そして, これに形成的評価に基づくフィードバックを結び付けることで更に改善が行われた.このことは, 学習者の意欲の増進と議論の促進を意図している.具体的には, エキスパートが携帯電話を用いて学習者のノートを評価すると, その得点が知識マップのノードの大きさに反映されるようにした.実践として, 小学生がパソコンクラブの時間に2回, 中学生が数学科の時間に3回, 協同学習を行った.結果的に, 形成的評価後は, 小学校で, 1ノートあたりの文字数と重要なノート数が増加し, 中学校では, 評価者に高く評価されたノートへの頻繁な参照が認められた.更に, 各実践において学習者の動機付けが促進された.なお, 本研究は実践的研究として位置づけられ, その方法論を議論する中で研究が進められた.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.KJ00003730637