イングランド国立公園の管理・計画システム : ピークディストリクト国立公園を事例として
イングランドの国立公園の管理・計画システムについて,ピークディストリクト国立公園を対象として明らかにした。イングランドの国立公園は自然・景観保全,訪問者へのサービス提供,地域社会・経済の活性化を統一的に達成することをめざしている。公園管理を行うために独自のスタッフを持つ公園管理局が設置されており,その意思決定は,地域の代表が過半を占めるメンバーが行っている。公園域内の9割以上が私有地であり,社会経済振興など土地利用に関する計画以外の権限を自治体が持っていることから,公園管理局単独での公園管理は困難であり,自治体・政府機関・NPO・地域住民など様々な主体との協働を重視している。また,公園管理の基...
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| Published in | 林業経済研究 Vol. 56; no. 1; pp. 49 - 58 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
林業経済学会
01.03.2010
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0285-1598 2424-2454 |
| DOI | 10.20818/jfe.56.1_49 |
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| Summary: | イングランドの国立公園の管理・計画システムについて,ピークディストリクト国立公園を対象として明らかにした。イングランドの国立公園は自然・景観保全,訪問者へのサービス提供,地域社会・経済の活性化を統一的に達成することをめざしている。公園管理を行うために独自のスタッフを持つ公園管理局が設置されており,その意思決定は,地域の代表が過半を占めるメンバーが行っている。公園域内の9割以上が私有地であり,社会経済振興など土地利用に関する計画以外の権限を自治体が持っていることから,公園管理局単独での公園管理は困難であり,自治体・政府機関・NPO・地域住民など様々な主体との協働を重視している。また,公園管理の基本となるのは都市農村法に基づく開発許可制度であるが,既存の政策や助成策を活用したり,公園独自で助成金を獲得してプロジェクトを実行するなど様々な手法を組み合わせて目標を達成しようとしている。 |
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| ISSN: | 0285-1598 2424-2454 |
| DOI: | 10.20818/jfe.56.1_49 |