カロテノイドのマスト細胞に対する脱顆粒抑制作用

カロテノイドは様々な健康機能が知られているが,これまでI型アレルギーの炎症反応に重要なマスト細胞の脱顆粒反応に与える影響は知られていなかった。そこでフコキサンチン,アスタキサンチン,ゼアキサンチン,β-カロテンについて評価したところ,マスト細胞の脱顆粒を抑制することが確認された。 これらのカロテノイドにより,高親和性IgE受容体(FcεRI)の凝集と脂質ラフトへの移行が阻害されることが新たに見出された。カロテノイドの様々な機能性と脂質ラフトの関係について興味がもたれる。...

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Published inオレオサイエンス Vol. 12; no. 10; pp. 509 - 514
Main Authors 真鍋, 祐樹, 菅原, 達也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本油化学会 2012
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ISSN1345-8949
2187-3461
DOI10.5650/oleoscience.12.509

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Summary:カロテノイドは様々な健康機能が知られているが,これまでI型アレルギーの炎症反応に重要なマスト細胞の脱顆粒反応に与える影響は知られていなかった。そこでフコキサンチン,アスタキサンチン,ゼアキサンチン,β-カロテンについて評価したところ,マスト細胞の脱顆粒を抑制することが確認された。 これらのカロテノイドにより,高親和性IgE受容体(FcεRI)の凝集と脂質ラフトへの移行が阻害されることが新たに見出された。カロテノイドの様々な機能性と脂質ラフトの関係について興味がもたれる。
ISSN:1345-8949
2187-3461
DOI:10.5650/oleoscience.12.509