Tumefactive multiple sclerosisの1例
Tumef active multiple sclerosis (tMS)は脱髄疾患であるが,画像所見では悪性脳腫瘍との鑑別が困難であり,組織診を要することが多い.左下肢の違和感を主訴に来院した37歳男性に,MRI上tMSが疑われた.髄液所見は正常であったが,症状が急速に悪化したため,3日間のステロイドパルス療法を施した.治療後のMRIでは病巣部のさらなる拡大を認め,tMSとしては非典型的な経過を呈したため,生検術を施行したところ,脱髄疾患と診断され,画像所見を合わせtMSの診断に至った.本疾患に対し早期に的確な組織診断を行うことは,脳神経外科医の重要な役割である....
Saved in:
Published in | 脳神経外科ジャーナル Vol. 21; no. 5; pp. 427 - 432 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科コングレス
20.05.2012
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0917-950X 2187-3100 |
DOI | 10.7887/jcns.21.427 |
Cover
Summary: | Tumef active multiple sclerosis (tMS)は脱髄疾患であるが,画像所見では悪性脳腫瘍との鑑別が困難であり,組織診を要することが多い.左下肢の違和感を主訴に来院した37歳男性に,MRI上tMSが疑われた.髄液所見は正常であったが,症状が急速に悪化したため,3日間のステロイドパルス療法を施した.治療後のMRIでは病巣部のさらなる拡大を認め,tMSとしては非典型的な経過を呈したため,生検術を施行したところ,脱髄疾患と診断され,画像所見を合わせtMSの診断に至った.本疾患に対し早期に的確な組織診断を行うことは,脳神経外科医の重要な役割である. |
---|---|
ISSN: | 0917-950X 2187-3100 |
DOI: | 10.7887/jcns.21.427 |