院外心室細動でのアミオダロン・ニフェカラント・リドカインの除細動効果

近年本邦においてアミオダロン静注薬が発売され心室性不整脈にも適応が広まっている. 今回われわれは, 院外心室細動症例に対しアミオダロン, ニフェカラント, リドカインの3薬剤間での除細動効果を検討した. 対象は院外心室細動28例(平均年齢61±16歳)である. 使用した薬剤は, ニフェカラント10例, アミオダロン11例, リドカイン7例であった. 除細動に成功したのはアミオダロン投与6例(54.5%), ニフェカラント投与5例(50.0%), リドカイン投与1例(14.3%)であり, アミオダロン投与およびニフェカラント投与ではリドカイン投与に比べて有意に高値であった(p<0.05)....

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Published in心臓 Vol. 42; no. SUPPL.2; pp. S2_78 - S2_81
Main Authors 藤井, 悠一郎, 木内, 俊介, 吉原, 克則, 伊藤, 博, 五十嵐, 正樹, 坪田, 貴也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2010
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.42.S2_78

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Summary:近年本邦においてアミオダロン静注薬が発売され心室性不整脈にも適応が広まっている. 今回われわれは, 院外心室細動症例に対しアミオダロン, ニフェカラント, リドカインの3薬剤間での除細動効果を検討した. 対象は院外心室細動28例(平均年齢61±16歳)である. 使用した薬剤は, ニフェカラント10例, アミオダロン11例, リドカイン7例であった. 除細動に成功したのはアミオダロン投与6例(54.5%), ニフェカラント投与5例(50.0%), リドカイン投与1例(14.3%)であり, アミオダロン投与およびニフェカラント投与ではリドカイン投与に比べて有意に高値であった(p<0.05). 独歩退院率は, アミオダロン投与4例(36.3%), ニフェカラント投与3例(30.0%), リドカイン投与1例(14.3%)であり有意差を認めなかった. III群薬であるアミオダロンおよびニフェカラントは同様に院外心室細動症例に対する除細動効果を認めた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.42.S2_78