外来がん化学療法における薬学的管理支援ワークシートの作成 愛知県病院薬剤師会 オンコロジー研究会第5分科会の取り組み

「緒言」近年, がん化学療法は, 有効な支持療法の確立, QOLを求める考え方の普及, 医療費抑制など, さまざまな要因を背景として, 入院での治療から外来での治療へと急速に移行しつつある11. 診療報酬制度の面から, 平成14年度改正で外来化学療法加算が新設され, さらに16年度には加算の基準が緩和されるに至り, 今後より多くの施設が外来での化学療法実施に積極的に取り組んでいくものと考えられる. 外来化学療法加算の算定要件に「常勤の専任薬剤師が勤務していること」と明記されたことからも, 薬剤師が外来化学療法に積極的に関与すべきであるという行政の判断が明確に示されている. しかしながら, その...

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Published in医療薬学 Vol. 32; no. 9; pp. 946 - 955
Main Authors 鍋島, 俊隆, 山本, 倫久, 桐浴, 静江, 河村, 真由美, 宮崎, 加奈子, 小島, 昌代, 大須賀, みつ子, 中島, 瑞紀, 大野, 愛, 古谷, 暢介, 菅原, 志穂, 伊藤, 誠一, 中野, 一子, 小島, 基嗣, 平賀, 八重子, 斉藤, 寛子, 青山, 明弘, 冨田, 敦和, 藤井, 友和, 河合, 一志, 鈴木, 善貴, 岡本, かな子, 深津, 昌弘, 花村, 美帆, 斎竹, 達郎, 森, 定子, 宮澤, 憲治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.09.2006
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.32.946

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Summary:「緒言」近年, がん化学療法は, 有効な支持療法の確立, QOLを求める考え方の普及, 医療費抑制など, さまざまな要因を背景として, 入院での治療から外来での治療へと急速に移行しつつある11. 診療報酬制度の面から, 平成14年度改正で外来化学療法加算が新設され, さらに16年度には加算の基準が緩和されるに至り, 今後より多くの施設が外来での化学療法実施に積極的に取り組んでいくものと考えられる. 外来化学療法加算の算定要件に「常勤の専任薬剤師が勤務していること」と明記されたことからも, 薬剤師が外来化学療法に積極的に関与すべきであるという行政の判断が明確に示されている. しかしながら, その専任薬剤師が実施すべき業務の具体的な内容については明示されていない. そこで, 愛知県病院薬剤師会オンコロジー研究会第5分科会(以下, 当分科会と略す)では, 薬剤師が積極的に外来がん化学療法(以下, 外来化療と略す)に関与し, 抗がん剤治療の有効性の確保および医療安全を担保する役割を果たすために必要な薬学的管理の具体的な内容について検討を重ねてきた.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.32.946