物理的刺激と生体反応 超音波刺激に対する組織応答性
近年, 創傷ケアにおける理学療法士の役割が各国の医療関係者の間で議論されてきている. 米国では, 高水準の創傷ケアが理学療法士により行われ, 臨床成果が報告されている. ところが, 本邦では創傷治療に物理療法が未だ積極的に活用されていない. 治療には, 医師, 看護師, 栄養士, 理学療法士, 作業療法士などによる総合的なチームアプローチが必要とされている. 創傷ケアにおける療法士は, 物理療法や運動療法を駆使し, 慢性化して自然治癒過程を逸脱した軌道を修正することもできる. 物理療法により血行を改善し, 細胞レベルでの反応を刺激することにより, 自然治癒過程を再スタートさせることができる....
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Published in | 理学療法学 Vol. 31; no. 4; pp. 248 - 252 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士学会
20.06.2004
日本理学療法士協会 |
Subjects | |
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ISSN | 0289-3770 2189-602X |
DOI | 10.15063/rigaku.KJ00001021111 |
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Summary: | 近年, 創傷ケアにおける理学療法士の役割が各国の医療関係者の間で議論されてきている. 米国では, 高水準の創傷ケアが理学療法士により行われ, 臨床成果が報告されている. ところが, 本邦では創傷治療に物理療法が未だ積極的に活用されていない. 治療には, 医師, 看護師, 栄養士, 理学療法士, 作業療法士などによる総合的なチームアプローチが必要とされている. 創傷ケアにおける療法士は, 物理療法や運動療法を駆使し, 慢性化して自然治癒過程を逸脱した軌道を修正することもできる. 物理療法により血行を改善し, 細胞レベルでの反応を刺激することにより, 自然治癒過程を再スタートさせることができる. また, 渦流浴療法などにより壊死組織のデブリードマン(deblidement)を促進することもできる1). このように, 理学療法士は自然治癒環境の調整と運動能力向上や日常生活活動を確立させる職種として期待されている. 創傷治癒2) 損傷は種々の過程が重複しながら治癒する. |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.KJ00001021111 |