先進運転支援システム・自動運転における情報の信頼性

近年,先進運転支援システム(ADAS, Advanced Driver-Assistence System)や自動運転が実現されつつある.これらの技術は車両・信号機や路側機器・ネットワーク接続されるセンター側のシステムなどが連携して,安全で快適な運転を実現する.このシステムのソフトウェアの信頼性やセキュリティが重要であることは言うまでもない.一方,ADASや自動運転技術は,情報の誤り・情報の遅延・情報の不足が発生すれば,ソフトウェアが正しく機能していても,現実世界との乖離が発生し,それが原因で事故は起こりうる.特に,地図データはソフトウェアが適切な判断を行う要となるデータであるが,現実世界の道...

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Published in日本信頼性学会誌 信頼性 Vol. 42; no. 6; pp. 254 - 261
Main Author 山本 学
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本信頼性学会 01.11.2020
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ISSN0919-2697
2424-2543
DOI10.11348/reajshinrai.42.6_254

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Summary:近年,先進運転支援システム(ADAS, Advanced Driver-Assistence System)や自動運転が実現されつつある.これらの技術は車両・信号機や路側機器・ネットワーク接続されるセンター側のシステムなどが連携して,安全で快適な運転を実現する.このシステムのソフトウェアの信頼性やセキュリティが重要であることは言うまでもない.一方,ADASや自動運転技術は,情報の誤り・情報の遅延・情報の不足が発生すれば,ソフトウェアが正しく機能していても,現実世界との乖離が発生し,それが原因で事故は起こりうる.特に,地図データはソフトウェアが適切な判断を行う要となるデータであるが,現実世界の道路と地図データをリアルタイムに完全一致させることは困難である.したがって,ADASや自動運転のソフトウェアは,情報の正確さを考慮しながら,車両の速度を落としたり,停止したり,運転者に運転を依頼する,などの判断をフェールセーフに基づき行う必要がある.
ISSN:0919-2697
2424-2543
DOI:10.11348/reajshinrai.42.6_254