高校生における認知熟慮性とSNS 利用リスクの楽観視との関連

現在,情報モラル教育が盛んに行われている一方で,若年者によるSNS 利用トラブルは後を絶たない.このSNS 利用リスクに関する知識と行動の不一致の背景要因を探るため,本研究では高校生男女500名を対象として,SNS 利用リスクにおける自己リスクの楽観視やトラブル経験と,認知熟慮性との関連を検討した.調査の結果,高校生においても自己リスクの楽観視の存在が示された.また,認知熟慮性の高い生徒はリスクリテラシーが高い一方で,自己リスクの楽観視の度合いが大きく,対人トラブル経験も多いことが示唆された.これらの結果から,認知熟慮性を踏まえたリスク認知メカニズムの解明や情報モラル教育の必要性について論じた...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 42; no. Suppl.; pp. 025 - 028
Main Authors 山本, 真菜, 木村, 敦, 岡, 隆, 河合, 萌華, 中嶋, 凌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育工学会 20.12.2018
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1349-8290
2189-6453
DOI10.15077/jjet.S42017

Cover

More Information
Summary:現在,情報モラル教育が盛んに行われている一方で,若年者によるSNS 利用トラブルは後を絶たない.このSNS 利用リスクに関する知識と行動の不一致の背景要因を探るため,本研究では高校生男女500名を対象として,SNS 利用リスクにおける自己リスクの楽観視やトラブル経験と,認知熟慮性との関連を検討した.調査の結果,高校生においても自己リスクの楽観視の存在が示された.また,認知熟慮性の高い生徒はリスクリテラシーが高い一方で,自己リスクの楽観視の度合いが大きく,対人トラブル経験も多いことが示唆された.これらの結果から,認知熟慮性を踏まえたリスク認知メカニズムの解明や情報モラル教育の必要性について論じた.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.S42017