処方変更登録システムの開発 処方変更共有ツールの発行と効果

「緒言」病棟薬剤師の業務はまさにファーマシューティカルケア1)の実践であり, その行動理念の基に, 病棟チームの一員として全患者の医薬品の適正使用に関わる必要がある2). 薬剤師の病棟業務は, 医薬品情報をもとに服薬指導に重点を置いた業務を経て, 患者個々の薬歴をもとに薬剤情報を総合的に管理し, 薬物療法に寄与することであり3), 病棟薬剤師の薬物療法への寄与に関する報告がなされている4-7). 柏光陽病院(以下, 当院と略す)は一般病床24床, 医療型療養病床175床の中小病院であり, 2000年より病棟へ担当薬剤師の配置を開始し, 2002年薬剤管理指導完全実施を実現した. 全患者へのファ...

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Published in医療薬学 Vol. 32; no. 3; pp. 227 - 234
Main Authors 杉山, 奈津子, 小茂田, 昌代, 増田, 光枝, 橋本, 薫, 上野, 光一, 越部, しず恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.03.2006
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.32.227

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Summary:「緒言」病棟薬剤師の業務はまさにファーマシューティカルケア1)の実践であり, その行動理念の基に, 病棟チームの一員として全患者の医薬品の適正使用に関わる必要がある2). 薬剤師の病棟業務は, 医薬品情報をもとに服薬指導に重点を置いた業務を経て, 患者個々の薬歴をもとに薬剤情報を総合的に管理し, 薬物療法に寄与することであり3), 病棟薬剤師の薬物療法への寄与に関する報告がなされている4-7). 柏光陽病院(以下, 当院と略す)は一般病床24床, 医療型療養病床175床の中小病院であり, 2000年より病棟へ担当薬剤師の配置を開始し, 2002年薬剤管理指導完全実施を実現した. 全患者へのファーマシューティカルケアの実践を通じて, 病棟薬剤師の業務は薬剤管理指導実施患者1対1の視点だけでなく, 全患者に対して必要なときに薬学的管理を実践するという病棟担当という視点が必要となった. 新規に処方が出た時, 処方が変更になった時, 臨時処方が追加になった時などが処方薬から見た薬剤師が必要な時であり, そのタイミングで医薬品の適正使用に関わることが病棟における薬剤師の存在価値を高めることにつながると考えた.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.32.227