PISA2015日本人生徒データの二次分析による理科の被指導経験の学習効果の検討

PISA2015データの二次分析を行い,理科の被指導経験を多次元的な特徴として捉えながら,日本人生徒の科学を学ぶ動機づけや科学リテラシーとの関連を検討した.因子分析の結果から,日本人生徒の理科の被指導経験は,開かれた探究指導,実験ベース指導,レリバンス焦点指導の3つの特徴から捉えられた.重回帰分析の結果からは,実験ベース指導,レリバンス焦点指導は科学リテラシーや科学を学ぶ動機づけと正に関連していた一方で,開かれた探究指導は負に関連していた.生徒主導で課題を設定する開かれた探究指導だけでなく,実験手法や学習内容と日常生活の結びつきといった面での指導も必要なことが示唆された....

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 48; no. Suppl.; pp. 77 - 80
Main Author 後藤, 崇志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育工学会 20.12.2024
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ISSN1349-8290
2189-6453
DOI10.15077/jjet.S48044

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Summary:PISA2015データの二次分析を行い,理科の被指導経験を多次元的な特徴として捉えながら,日本人生徒の科学を学ぶ動機づけや科学リテラシーとの関連を検討した.因子分析の結果から,日本人生徒の理科の被指導経験は,開かれた探究指導,実験ベース指導,レリバンス焦点指導の3つの特徴から捉えられた.重回帰分析の結果からは,実験ベース指導,レリバンス焦点指導は科学リテラシーや科学を学ぶ動機づけと正に関連していた一方で,開かれた探究指導は負に関連していた.生徒主導で課題を設定する開かれた探究指導だけでなく,実験手法や学習内容と日常生活の結びつきといった面での指導も必要なことが示唆された.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.S48044