がんゲノム医療を受ける患者の看護と看護師の死生観との関連

目的:がんゲノム医療を受ける患者は標準治療がない,もしくは終了した状態にあり,死を意識する病を抱える状況にある。そのような患者の看護と,死を意識する病を抱える患者の看護に必要とされる「看護師の死生観」との関連を明らかにすることを目的とした。方法:がん看護に携わる看護師91人から質問紙調査を行い,「がんゲノム医療を受ける患者の看護」の探索的因子分析を行ったうえでこれらを従属変数,「看護師の死生観」を独立変数とした重回帰分析を行った。結果:「がんゲノム医療を受ける患者の看護」として5因子38項目が抽出され,これらに「看護師の死生観」が影響していることが明らかとなった。結論:「がんゲノム医療を受ける...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 47; no. 1; pp. 1_61 - 1_72
Main Authors 山田, 忍, 林, 真紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.04.2024
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20230608223

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Summary:目的:がんゲノム医療を受ける患者は標準治療がない,もしくは終了した状態にあり,死を意識する病を抱える状況にある。そのような患者の看護と,死を意識する病を抱える患者の看護に必要とされる「看護師の死生観」との関連を明らかにすることを目的とした。方法:がん看護に携わる看護師91人から質問紙調査を行い,「がんゲノム医療を受ける患者の看護」の探索的因子分析を行ったうえでこれらを従属変数,「看護師の死生観」を独立変数とした重回帰分析を行った。結果:「がんゲノム医療を受ける患者の看護」として5因子38項目が抽出され,これらに「看護師の死生観」が影響していることが明らかとなった。結論:「がんゲノム医療を受ける患者の看護」には死を意識する病を抱える患者を対象とした要素があり,「看護師の死生観」がこれらに影響し,看護師が死生観を確立することの必要性が示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20230608223