早期関節リウマチにおける手のMR撮像法の検討

【はじめに】関節リウマチによる関節破壊を防ぐには、早期段階での治療が重要であり、診断には基本病像である炎症性滑膜の評価が有効である。MRは炎症性滑膜の描出に適し、単純X線所見に先行して認められるため、関節リウマチの早期診断に有用な検査法といえる。今回、リウマチにおける手のMR撮像法の検討を行ったので報告する。<BR>【方法】使用機器はSIEMENS社製MAGNETOM Avant。1)BodyArrayCoilとExtrimityCoilのSNRと感度分布の比較、2)塩化ビニルパイプを使用したBodyArray の感度不均一改善の検討、3)手の固定法の検討、4)左右の手の間違い防止策の検討、5...

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Published inNihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 59; p. 436
Main Authors 松木, 秀一, 斎須, 貴明, 本間, 優一, 菅家, 大誉, 吉田, 友彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2010
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.59.0.436.0

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Summary:【はじめに】関節リウマチによる関節破壊を防ぐには、早期段階での治療が重要であり、診断には基本病像である炎症性滑膜の評価が有効である。MRは炎症性滑膜の描出に適し、単純X線所見に先行して認められるため、関節リウマチの早期診断に有用な検査法といえる。今回、リウマチにおける手のMR撮像法の検討を行ったので報告する。<BR>【方法】使用機器はSIEMENS社製MAGNETOM Avant。1)BodyArrayCoilとExtrimityCoilのSNRと感度分布の比較、2)塩化ビニルパイプを使用したBodyArray の感度不均一改善の検討、3)手の固定法の検討、4)左右の手の間違い防止策の検討、5)Sad-Padの有用性の検討、6)CHESSとSPAIRの比較を行った。 【結果】1)BodyArrayとExtrimityの比SNRはBodyArrayが1.05倍高かった。Z軸方向の感度範囲はBodyArrayが300mm、Extrimityは180mmであった。2)BodyArrayを円形に保つために塩化ビニルパイプを使用することで、コイルの感度ムラが軽減した。3)手の固定には発砲スチロールで固定具を作成した。発泡スチロールによるムレを予防するため手袋を着用した。4)左右の手の間違い防止として右手側にアダラート錠でマーキングをした。アダラートはT1、T2で高信号となった。5)Sad-Padを使用することで磁化率アーチファクトによる脂肪抑制ムラが改善された。6)CHESSは、SPAIRに比べ関節のコントラストが高く、SNが良かった。 【結語】使用コイルはBody Array Coilとし、塩ビパイプを用いて円形に巻くことにした。手の固定には、手袋と固定台を使用することにした。左右の間違い防止のために、アダラートは必ず右手中指の先端につけることにした。脂肪抑制ムラの軽減と体動抑制のため、 SatPadを使用することにした。脂肪抑制法はCHESSを用いることにした。CHESSで抑制ムラがみられた場合は、SPAIRを使用することにした。
Bibliography:P2-F4-6
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.59.0.436.0