病棟災害時マニュアルを再編し避難訓練を実施して

当病院において,病院全体では年2回の火災を想定した 避難訓練が実施されている。しかしスタッフ全員が参加す るのではなく,決められた人数で実施しているため,避難 訓練を経験したスタッフは少なく災害時迅速な対応は難し いと考えられた。 平成20年度4月より,外科・整形外科に加え小児科・産 婦人科が合併し,看護体制が変更となった。そのため現在 のチーム体制にあった病棟災害時フローチャート(以下フ ローチャート)及び病棟災害時マニュアル(以下マニュア ル)の見直しとスタッフへの浸透が必要と考えた。そこ で,看護スタッフの災害に対する意識を高め,災害発生時 に備えて迅速に状況が把握出来るように行動基準を...

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Published inNihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 58; p. 316
Main Author 九嶋, 千賀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.58.0.316.0

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Summary:当病院において,病院全体では年2回の火災を想定した 避難訓練が実施されている。しかしスタッフ全員が参加す るのではなく,決められた人数で実施しているため,避難 訓練を経験したスタッフは少なく災害時迅速な対応は難し いと考えられた。 平成20年度4月より,外科・整形外科に加え小児科・産 婦人科が合併し,看護体制が変更となった。そのため現在 のチーム体制にあった病棟災害時フローチャート(以下フ ローチャート)及び病棟災害時マニュアル(以下マニュア ル)の見直しとスタッフへの浸透が必要と考えた。そこ で,看護スタッフの災害に対する意識を高め,災害発生時 に備えて迅速に状況が把握出来るように行動基準を明確化 し,火災を想定した避難訓練を月1回カンファレンスの時 間を利用し,役割プレートを首に下げマニュアルに沿って 実施。その前後に病棟スタッフへ意識調査を行った。その 結果,実際にマニュアルを基に訓練を行ったことで,訓練 はスムーズに進み火災の避難経路も理解出来たが,実際に 火災が起きた時迅速に行動出来るか不安に思っているス タッフが多いことが分かった。また訓練を実施しマニュア ル及びフローチャートの見直しを行ったことでスタッフの 意識が高まり各役割が明確となった。しかし病院内では, いつ起こるか分からない災害に対し,臨場感や危機感はう すいと感じており,災害に対する意識を日常化させること が困難である事から,毎日の業務の中に災害時の役割を視 覚で確認出来るよう,スタッフの目につく所に図でフロー チャートを表示した。フローチャートと連動し,毎日朝の 申し送り時カードを活用し災害時の各役割の読み合わせを している。さらに深夜帯・準夜帯においても対応出来るよ うに,申し送り時業務に組み込んで,災害時の各役割を確 認し,評価・修正を加え活動できるものにしている。日頃 から危機管理意識を持ち訓練を重ねて行くことで,主体性 を持った活動が出来,迅速な災害看護が出来ると考える。 また10月病院移転にともない,マニュアルの見直しをして いくところである。
Bibliography:P1-C310
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.58.0.316.0