小児に生じた唾石の1例とその成分分析

• Published in: 小児口腔外科 Vol. 3; no. 1; pp. 45 - 49
• Main Authors: 内海, 順夫, 坂下, 英明, 宮田, 勝, 車谷, 宏, 宮本, 日出
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本小児口腔外科学会 1993
• Subjects: 唾石; 構成元素; 顎下腺
• ISSN: 0917-5261; 1884-6661
• DOI: 10.11265/poms1991.3.45

緒言 唾石は, 一般に顎下腺開口部に発生するが, その大部分は成人に発生し小児に発生する症例はまれである. 今回われわれは, 小児に発生した唾石症の1例を経験し, その成分分析を行ったので報告する. 症例 患者：8歳・男児 初診：1992年7月9日 主訴：右側口底部の腫脹 既往歴・家族歴：特記事項なし 現病歴：1992年6月初旬より, 右側口底部の腫脹に気づく. 7月2日, 某歯科を受診し, X線写真にて右側顎下腺開口部に唾石を指摘された. 7月9日, 紹介にて当科を受診した. 現症：右側顎下腺開口部のやや後方に直径約6mmの腫脹を認め, 粘膜直下に唾石を触知した（写真1）. X線所見：右側口底部に直径約4mmの唾石を認めた（写真2）.