ファンクショナル・リーチにおける姿勢の最適化に関する研究 幾何学モデルによる検証

本研究は前方へのファンクショナル・リーチにおける幾何学モデル(FR model)を用いて,重心移動をともなわないリーチ動作におけるリーチ長の検討,身長と最大リーチ長(FRmax)の関係,さらに姿勢の最適化について検討することを目的とした。FR modelは体重心の位置と股関節角度を設定することにより,リーチ長を最大にする足関節および肩関節の関節角度を一意に決めることができるものである。シミュレーションの結果,重心移動をともなわないリーチ動作においても姿勢の変化により約25cmのリーチが可能であることが理論上明らかとなった。また,FRmaxは身長に比例して増加し,その増加には身長に比例した足長と...

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Published in理学療法学 Vol. 35; no. 3; pp. 96 - 103
Main Authors 武田, 涼子, 梁川, 和也, 鈴木, 誠, 有末, 伊織, 藤澤, 宏幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.06.2008
日本理学療法士協会
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00004963352

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Summary:本研究は前方へのファンクショナル・リーチにおける幾何学モデル(FR model)を用いて,重心移動をともなわないリーチ動作におけるリーチ長の検討,身長と最大リーチ長(FRmax)の関係,さらに姿勢の最適化について検討することを目的とした。FR modelは体重心の位置と股関節角度を設定することにより,リーチ長を最大にする足関節および肩関節の関節角度を一意に決めることができるものである。シミュレーションの結果,重心移動をともなわないリーチ動作においても姿勢の変化により約25cmのリーチが可能であることが理論上明らかとなった。また,FRmaxは身長に比例して増加し,その増加には身長に比例した足長と重心移動量の増加が重要であることが示唆された。さらに,各々の体重心位置におけるFRmax時の関節角度間の関係は身長に依存せず一定であった。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00004963352