メタン発酵消化液の肥料としての特徴と利用システム

メタン発酵は,嫌気性微生物の働きを利用して,家畜排せつ物,食品廃棄物,汚泥等の有機物から再生可能エネルギー源であるメタンを主成分とするバイオガスを取り出す技術である.得られるバイオガス(メタン)を回収し,化石燃料の代替として発電機やボイラーの燃料に利用することにより,電気や熱を生み出すことができ,温室効果ガス(GHG)の排出抑制に寄与する.一方,発酵残渣である消化液は窒素,リン酸,カリ等の肥料成分を含むため,化学肥料の代わりに利用できる.本報では,消化液の肥料としての特徴や現在の研究動向等について整理する....

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Published in農研機構研究報告 Vol. 2025; no. 20; p. 11
Main Authors 中村, 真人, 藤田, 睦, 折立, 文子, 北川, 巌, 吉原, 茜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 01.03.2025
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ISSN2434-9895
2434-9909
DOI10.34503/naroj.2025.20_11

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Summary:メタン発酵は,嫌気性微生物の働きを利用して,家畜排せつ物,食品廃棄物,汚泥等の有機物から再生可能エネルギー源であるメタンを主成分とするバイオガスを取り出す技術である.得られるバイオガス(メタン)を回収し,化石燃料の代替として発電機やボイラーの燃料に利用することにより,電気や熱を生み出すことができ,温室効果ガス(GHG)の排出抑制に寄与する.一方,発酵残渣である消化液は窒素,リン酸,カリ等の肥料成分を含むため,化学肥料の代わりに利用できる.本報では,消化液の肥料としての特徴や現在の研究動向等について整理する.
ISSN:2434-9895
2434-9909
DOI:10.34503/naroj.2025.20_11