侵襲性肺炎球菌感染症に急性腎不全を合併した一例

侵襲性肺炎球菌感染症(腸腰筋膿瘍、髄膜炎、敗血症)に急性腎不全合併した一症例                                       相模原協同病院研修医1) 相模原協同病院腎臓内科2)○宮尾暁(みやお さとる) 1) ,柴原宏2) ,九鬼隆家2)【症例】症例は生来健康な65歳男性。平成23年12月31日、意識障害(JCS 1-3 GCS E4V4M4)にて救急搬送された。呼吸、循環動態は保たれていたが、血液検査にて肝機能異常、腎機能異常(CRE3.62 mg/dl,BUN71.5 mg/dl)あり多臓器不全みられた。またCTにて腸腰筋膿瘍みとめ、敗血症の診断で抗生剤治療開...

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Published inNihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 60; p. 41
Main Authors 九鬼, 隆家, 宮尾, 暁, 柴原, 宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2011
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.60.0.41.0

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Summary:侵襲性肺炎球菌感染症(腸腰筋膿瘍、髄膜炎、敗血症)に急性腎不全合併した一症例                                       相模原協同病院研修医1) 相模原協同病院腎臓内科2)○宮尾暁(みやお さとる) 1) ,柴原宏2) ,九鬼隆家2)【症例】症例は生来健康な65歳男性。平成23年12月31日、意識障害(JCS 1-3 GCS E4V4M4)にて救急搬送された。呼吸、循環動態は保たれていたが、血液検査にて肝機能異常、腎機能異常(CRE3.62 mg/dl,BUN71.5 mg/dl)あり多臓器不全みられた。またCTにて腸腰筋膿瘍みとめ、敗血症の診断で抗生剤治療開始し緊急透析施行。その後意識障害続いており37.2℃の微熱みられたため、ルンバール施行したところグラム染色にて肺炎球菌が観察され、細菌性髄膜炎の診断となり、侵襲性肺炎球菌感染症として抗生剤治療開始した。翌日から意識障害は改善に向かったが腎機能は悪化傾向であり透析療法継続した。その後腎機能は回復に向かい第17病日透析離脱となった。敗血症が落ち着いたところで腸腰筋膿瘍に対しCTガイド下生検施行し、その後腸腰筋膿瘍に対しドレナージ施行し、経過良好にて退院となった。                                       今回侵襲性肺炎球菌感染症に急性腎不全を合併した1症例を経験したのでその後の経過も含めて報告する。
Bibliography:RKS1-6
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.60.0.41.0